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ロータリークラブ(3) 演劇には力がある! [ワークショップ]

塾生6人がそれぞれリーダーとして別々な部屋で各グループを指導している。私は6つの部屋の外をウロウロしながら、時折、すき間からのぞいたり、ドアに耳をあてたりする。50歳を過ぎた男にしては少々みっともない。

笑い声が聞こえることもあれば、議論めいた会話も飛び交う。心配ではあるが、塾生6人が体をはってセミナー参加者とぶつかり合っている。

セミナー3日目、19日(日)、午前11時。いよいよ6つのグループによる発表会である。実行委員の方々だけでなく、第2590地区のガバナー清水良夫氏を始めとして、ロータリアン(会員)の方々も見学にいらっしゃった。

発表会が始まった。劇場ではないが、少しでも雰囲気を出そうと、会場の照明スイッチを消したりつけたりしながら、汗だくになっているのは私である。出来る人が出来ることをやる。芝居を創るのには当たり前のことだ。

俳優としては全くの素人。3日間で計たった6時間ほどの稽古。セミナー参加者の出来はいかがであったか?

「演じるひたむきさと観る思いやり」、「取り組む実直さと、応援する暖かさ」。俳優と観客の良き関係が、この会場に流れていた。

感動したのは私だけではないだろう。セミナー参加者、見学のロータリアンの面々。

「演劇には力がある!」。人を感動させ、時により人の一生を変えてしまうような。私は改めて確信した。

この度、ロータリアンの方々と出会い、セミナー参加者と出会った。そして色々と学ばせて頂いた。「出会いと気づき」…。これは秋に上演するファンタジー・ミュージカル「夜物語」のサブ・テーマでもある。

出会いに感謝!


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ロータリークラブ (2) [ワークショップ]

 今回の「ロータリー青少年指導者養成セミナー」。参加者のほとんどが一般の社会人で、演劇に関心のある方やミュージカルファンがそう多いとは思えなかった。だから当初テキストづくりは難航。

「歌って、踊って、台詞もしゃべって、のミュージカルであれば、終了後の達成感があります。いかがですか?」。私の提案に、「ミュージカル? 歌があると知ったら、皆、引いてしまうかもしれません」。セミナー実行委員会の方が申し訳なくお答えになった。うーん……。

 で、「寸劇」で行くことにした。お芝居。だが、ストレートプレイの俳優でも日頃から肉体訓練としてダンスやボーカルのトレーニングを行う人は多い。だから今回の参加者にも、プロの俳優が行っているであろう日常トレーニングをミニ体験してもらおうと、ジャズ・ストレッチとボーカル発声をカリキュラムに入れた。

松永さち代君と西島美子君の出番だ。それぞれ25分ずつで、私の台詞の発声が30分。以上をウォーミングアップとした。

 さて、肝心な寸劇。ワークショップ参加予定人数をまずは90人と想定し、寸劇6つを私が考案し、参加者を6つのグループABCDEFに分けた。1グループが15人。さらに1つの寸劇の中に3つのシーンを作り、グループ内15人をそれぞれのシーンごとに割り振る。つまり1シーン5人の計算。

以上を基本形とし、実際の参加者の増減はテキストにおける登場人物の増減として、現場で調整すればよいと考えた。

 ところで今回の目玉。それは羽鳥塾の塾生がそれぞれ各グループのリーダーとなり、演技指導、演出を行うことだ。

浅野哲、門川明日香、菅野直美、坂本一海、野口智世、麦谷八絵の6人にとってはもちろん初めての経験。皆、戦々恐々としていた。私はニンマリして彼らに言った。「教えることは教わることだよ」

 2日目と3日目の各1時間。ワークショップ参加者とは年齢も近い塾生6人の格闘が始まった。

次回は「ロータリークラブ」の最終回。


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ロータリークラブ (1) [ワークショップ]

 4月17日(金)夕刻。京浜急行の金沢八景駅からシーサイドラインに乗り換えて2つ目の野島公園駅で降りる。向かうは横浜市野島青少年研修センター。

同センターで開催される「第25回ロータリー青少年指導者養成セミナー」のプログラムの一つ、「演劇ワークショップ」を担当させて頂くことになったのだ。

 同行はミュージカルクラスの講師仲間、松永さち代君、西島美子君。他にお手伝いとして羽鳥塾の塾生、浅野哲、門川明日香、菅野直美、坂本一海、野口智世、麦谷八絵の6名。

 ところでロータリークラブとは一体いかなる活動をしているのか? 国際ロータリー第2590地区のガバナー、清水良夫氏がパンフレットに書かれたメッセージから一部引用させて頂く。

 「世界の事業・専門職務のリーダーや地域社会のリーダーであるロータリアン(会員)が世界的なネットワークを作り、地域社会、国際社会において人道的な奉仕活動を行い、職業における高い道徳規準を奨励し、世界中で友好と平和を築くために尽力しています」。

 高邁な理想、理念の元に活動されている組織であることが分かる。また、セミナーについてはパンフレットにこう謳われている。「14~30歳までを対象に指導力や善良な市民としての資質を伸ばすことを目的とした集中研修プログラム」。

 何とも大変は仕事を引き受けてしまったのではないか…。正直なところ、当初、相当心配になった。

 セミナー参加者は90名弱で男女比はほぼ半々。同センターに2泊3日で合宿生活を行い、互いの親睦を深めながらハードなスケジュールをこなしていく。

朝6時に起床、散歩から始り、「アイスブレーキング」、「救急法講習」、「AED」、「日本の食糧事情」、「裁判員制度」、「模擬裁判体験」等々、夜までびっしりとプログラムが組まれている。

「リーダーシップとコミュニケーション」等の基調講演もあり、実に多種多彩。そして17日、18日の最後を締めくくるのが私の「演劇ワークショップ 6つの物語/様々な人生」であり、最終日19日の午前中には、その発表会も行う。

 さて、いかなる様子であったか? 詳細は次回。


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銀河劇場「オンステージ・ワークショップ2009」 [ワークショップ]

 2月8日の日曜日。昨年に引き続き、今年もまた銀河劇場での「オンステージ・ワークショップ」の講師を務めさせて頂いた。 テキストは昨年と同様、ホリプロで上演された「ピーターパン」の台本から私が抜粋したものである。参加者は9歳から40歳超の27名。母娘で参加という微笑ましいお二人もいらっしゃった。

 講師陣の顔ぶれは昨年と変わっている。歌唱指導の鈴木京子君は羽鳥塾ミュージカルクラスの講師仲間。劇団四季在籍中に「オペラ座の怪人」のクリスティーヌ、「美女と野獣」のベル、「エビータ」のエビータ等々、数々の主役を務めた実力派だ。「名選手、必ずしも名監督とはなり得ず」は大はずれ。彼女はトレーナーとしても群を抜く力を持つ。

 振付の羽根渕章洋君も元劇団四季。「キャッツ」のミストフェリーズ、「ライオンキング」のティモン等々、多くの作品に出演し、活躍していた。現在、現役のダンサーを続けながら、クラシックバレエの講師や振付家として活動している。

 アシスタントは坂本一海君。私の主宰するミュージカルクラス、演技クラスの両教室で学んでいるバリバリの若手ミュージカル女優さんだ。秋に上演する「夜物語」への出演も決まっている。将来はダンス指導や振付の分野にも才能を発揮していくことだろう。

 さて、ワークショップは昨年と同様の流れで運んだ (2008年 3月7日 演劇雑記参照)。午後5時過ぎ、舞台では高揚した表情で並ぶ参加者の眼前を緞帳(どんちょう)幕が下ろされていく。一日の成果を発表する「本番」が終了したのだ。劇場関係者の声をご紹介しよう。

 「ワークショップを受ける前と後で、素人さんでもこんなに変わるんだ?! もう、感動して涙が出た!」 この感想を漏らした御仁、若い方ではない。演劇界で40年以上も精力的に仕事をされてきた方だ。他にも見学者の多くが「感動した」とおっしゃってくださった。

 では一体何が皆さんにそう言わしめるのか? 短時間ながら自分の課題に必死に取り組む参加者の姿である。そこにはプロの俳優にありがちな「うまくやりたい」、「成功して有名になりたい」などの邪心はない。ただただ必死に「やり遂げたい」という熱い想いがあるだけだ。

 脇目もふらず、目の前のことに全力を尽くす。ありきたりな言葉だが、その姿勢が見ている者を感動させたに違いない。指導している私だって目頭が熱くなった。

 一般の方が劇場に親しむ機会を提供する、この銀河劇場の「オンステージ・ワークショップ」。副題は「ミュージカル俳優入門 レッスン~お稽古まで」。ミュージカル俳優が日頃自らに課す訓練や、公演のために踏む稽古プロセスを、たった半日ほどで体験する試みである。

 いつも客席から見ているだけの舞台上で、束の間ながら実際に自分が俳優として演じ、歌い、踊ったという経験は何物にも代えがたいはずだ。参加者の皆さんがこれからも熱い想いを持って演劇を支えて下さる観客となられることを強く信じている。このような試みは一般の方が劇場文化へ関心を持たれる良い機会だ。是非全国各地で行われることを祈りたい。

 ワークショップ当日は「ケーブルテレビ品川」さんの取材も入っていた。「きょうの参加者の出来は何点ぐらいですか?」のインタビューに私は自信を持って答えた。「100点満点です!」


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日本一の栄冠!~大阪のワークショップに参加した先生と生徒たち [ワークショップ]

嬉しいニュースだった。日本弁護士連合会主宰の「高校生模擬裁判選手権東西対抗決戦」で、京都教育大学付属高校が見事日本一の栄冠に輝いたのだ。

昨年9月、大阪高生研 (おおさか・こうせいけん/全国高校生活指導研究協議会大阪支部の略) のお招きで「教師のための発声・表現・演劇講座」なるワークショップの講師を務めさせて頂いた。2005年の東京大会に引き続き2度目である。

参加者は現職の教師の皆さんの他、高校生も含め38名。前回と同様、「飛んだり、跳ねたり、腕を回したり」しながらの発声練習を終えると、質疑応答に入った。

「俳優にとって観客に言葉や想いを届かせる技術の習得は必要不可欠。教育現場でも同じではないか」と私が話すのを聞いてのことだったと思う。高校生から質問が上がった。

「観客を意識してしゃべるんですか?」、「そうです」、「どんなことに注意すればよいですか?」。

おそらく「説得力のある話し方」等々、多少の技術的アドバイスをしたはずだ。しかしこの時、彼らが模擬裁判の大会に出場する京都教育大学付属高校の生徒さんたちとは知らなかった。

後日、指導していらっしゃる札埜(ふだの)先生から、上述の大会に出場します、とのメールを頂いて初めて知った次第だ。

「彼らが模擬裁判に…?」。

11月、大会は東京で行われた。彼らの奮闘振りをこの目で見たかったが、決戦当日の都合がつかず、残念至極。

「模擬裁判の甲子園」ともいえる同選手権。一つの事件を素材に争点を見つけ出し、弁護側・検察側に分かれて「試合」を行う。

今回の題材は、「男性が左胸を刺されて死亡し、男性の妻の兄が犯人として起訴されたが、殺意を否認している」というもの。まるでドラマだ。証拠書類をもとに論理を組み立て、主張・立証もするらしい。

予選から高校生達の戦いぶりを見ているプロの弁護士の評は真に興味深い。

「~相手に訴えかけたり説得したりという本来あるべき姿を、プロの法律家以上に表現している」。

これ、俳優への評ではありませんぞ…。


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銀河劇場 ワークショップ 2008年3月7日 [ワークショップ]

降雪予報が出ていた2月9日の土曜日。銀河劇場(天王洲アイル)で「オン・ステージワークショップ」が行われた。

テキストはホリプロで上演された「ピーターパン」の上演台本から抜粋。私が考案し、A4用紙6ページほどにまとめた。使用ナンバーは6曲である。抽選で選ばれ、参加した受講者数28名。上は40歳代の女性から下は9歳の女の子まで多岐にわたり、中学生、高校生、一般の合わせて4名の男性も含まれていた。
 

演出と演技指導を私が担当し、振り付けは松永さち代君、西島美子君が歌唱と音楽指導に当たる。もちろん羽鳥塾ミュージカルクラスの講師仲間だ。照明や音響、舞台進行は何と銀河劇場のプロのスタッフさんがついて下さる。ワークショップと言えども豪華である。

今回のワークショップ。副題を「ミュージカル入門 レッスン~お稽古~本番」までとした。ミュージカル俳優が日頃行うレッスンと、実際に本番の舞台に上がるまでの過程をミニ体験してもらおうという試みである。

プログラムは【A】レッスン編、【B】ピータパンの稽古編、【C】本番と、大きく3つに分けた。
まずは午前中に【Aプログラム】①ダンス ②歌唱・発声 ③台詞・発声を行う。

午後に入りピーターパンのテキストと楽譜を使った【Bプログラム】④コーラス稽古 ⑤本読み ⑥振り付け ⑦総稽古。

そして最後に【Cプログラム】⑧本番(発表会)の順である。もちろん全て銀河劇場の舞台を使って行う。


3つのプログラムを午前10時半から昼食をはさんで午後4時までで行おうというのだから、少々無茶ではある。しかしただ面白おかしいワークショップにはしたくなかった。受講者には束の間の俳優修行を体験して頂きながらも、作品創りがスタッフと俳優による共同作業であることを少しでも理解して欲しかった。

さて、テキストや楽譜は前もって受講者一人ひとりにお渡ししていた。だから自分がどの登場人物を演じるか興味津々だったはず。配役は当日の午後、【Bプログラム】開始直前に発表した。


【Cプログラム】「本番(発表)」に向けて一番懸念していたのはダンスである。「アイム・フライング」「ウェンディ」「海賊の歌」の3曲の振り付けに当てられた時間は僅か90分。

失礼な言い方ながら受講者は素人であるから、正直言って私は、いくら松永君といえどもダンスまでのレベルには至らず、立ち位置を決めて構図を作るのが精一杯だろうと予想していた。

しかし嬉しい誤算!受講者の多くにダンスのレッスン歴があり、やさしい振り付けながら、松永君もプロのダンサーに教えるノリで振付けを始めたのである。おかげで予定より15分ほどオーバーしたものの、真に「ミュージカルらしいダンス」となった。


そしていよいよ本番(発表)。当日に発表された配役である。台詞や歌詞が出てこないのは当たり前。だからテキストや楽譜を手にして演じるよう勧めたのだが、誰一人持たない。えっ・・・?本当・・・?大丈夫・・・? 


私は少々慌てたが、やがて驚きは感動に変わっていった。「うまい」とか、「下手」などの評価は無用であり無粋。皆さんの「一生懸命さ」に打たれてしまった。何と言っても、演じようという「集中力」が素晴らしい!自分の持っている技量の中で精一杯やろうとしていて、ただただ「ひたむき」。プロになるための充分条件と断言するつもりはない。が、必要条件であることは間違いない。

総括。今回受講された皆さんは演劇に興味をお持ちの方ばかりであろう。願わくはこれからも劇場に足をお運びになり、お芝居やミュージカルを厳しく優しい目で御覧頂きたい。そうやって劇場文化を育てて下されば幸いである。


また、きちんとしたレッスンを積んでプロを目指してもいいのではないかという才能も、今回数人お見受けした。いつかどこかでお会いするかもしれない。それも楽しみである。
ワークショップが終了した当日の夜、予報通り雪が降った。あの日、受講者の皆さんは無事に家路につかれただろうか。

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教師のためのワークショップ in 東京 後編 2005年9月2日 [ワークショップ]

それを聞き終わると、私は「先程、ご自分の悩みを皆さんに訴えたように、もう一度語りかけて下さい」。

一瞬ポカンとされた後、S先生は壇上を降り、ご自分の席に戻られると、生徒が自分の指示に従わないという悩みを再び訴える。・・・その説得力のあること・・・!

彼の想いは我々の心にダイレクトに響いてくる。それから再度、彼は壇上に昇り、再び「教師」となり「みんな、静かにして!~~~」と指示を出す。

このように同じことが二度繰り返されると、成り行きを見守っていた他の先生方の中にも真実が見えてくる。

自分の悩みをとうとうと訴えるS先生と、生徒に呼びかけるS先生とが、明らかに「別人」なのだ。前者は血の通った人間であり、後者は指示を「音」として発する「先生」という仮面をかぶった人となっている。

駅のホームでよく聞かれる構内アナウンスに近いと想像して頂くと分かりやすい。駅員の発する言葉にニュアンスはほとんどなく、感情や意思が込められていることは稀である。

S先生の生徒に向けて出す指示も血の通った人間が発するものとしてではなく、無意識ではあるにしても、権威を背景とした「類型的な音」として生徒の耳に届いているのではないか。指示を出す対象は生徒ひとり一人にではなく、生徒全体という「ひとまとめ」に向けられている。

S先生の内面の実(じつ)は「教師言葉という類型」に埋没し、生徒ひとり一人には届いてはいない。私はそう判断した。

大変失礼な分析ではある。しかし決して悪意、中傷あってのことではない。私のこの考えに一理あると認めて下さった先生も大勢いらした。そして何より、当のS先生ご本人がご理解、納得して下さった。

相手が個人であろうと複数であろうと、生徒に向き合う時には「実(じつ)を持って語りかけていく」ことこそが重要なのではないか。これが私の提起したテーマだった。

権威そのものが失墜しつつある現在、権威を背景にした物言いは、相手の心に響くことはない。何らかの恐怖や畏怖等を相手に抱かせるという特別な背景があれば別であるが。

この質疑応答では他の先生にも色々とご指導頂いた。その中には、今回取り上げた課題は「親密圏」の語り・話法を主としており、「公共圏」のそれとは差異があるのではないかというご意見があった。真に的を得たものである。

もし今後またこのような機会があれば、反省材料として生かし、修正・手直しをしたいと思う。しかし、今回参加して下さった教師の皆さん方は、何と個性豊かであったことか!俳優として舞台に立って欲しいほどだ。

「この先生は普段一体どんな人なんだろう?少しでもいいからその人生をのぞいてみたい」。そんな芝居屋の悪趣味がもたげて仕方なかった。

知り合いからご紹介頂いた大阪の高校教師が、今回お世話になった佐藤功先生。面白い人、飾らない人、内に秘めたる実践的知性と柔軟性を併せ持つ怪人。そしてロマンチスト。
とにかく一言で語ることのできない奇人だ。

この方のご尽力によって実現したのが今回のワークショップ。教育現場を知らない私の随分生意気且つ勝手な物言い・振る舞いを容認して下さった。心から感謝申し上げる次第である。

本当に良い経験をさせて頂いた。さて、これが次なるどのような布石になっていくのであろうか。楽しみにしよう。


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教師のためのワークショップ in 東京 前編 2005年8月19日 [ワークショップ]

「全国高校生活指導研究協議会」の夏の全国大会が、8月3日から5日まで東京・港区・芝にある私立の学校を会場として行われた。

講演、交流会、分科会など催し物が目白押しで、大会参加者は200名を越えたという。私は「教師のための発声・表現・演劇講座」と題したワークショップの依頼を受け、40数名の先生方のご来場を頂いた。

北は北海道、南は九州・沖縄から自費参加された、ほとんどが現役の教師の皆さんである。年齢も20歳代から50歳代と多岐に亘り、教師としてのスキル向上のヒントになればと思っての参加であることは間違いなし。私の責任は重大。

教育現場と俳優の育成。共通点は多い。予め紀要原稿として「俳優教育と教育現場 共通項の考察」を提出。皆さんには配布済みである。

ただ、それをこのワークショップでもう一度なぞらえるのでは意味がない。時間も3時間と限られている。原稿は読んで頂ければご理解頂けるのだから、この日やることは「実践」。私は芝居屋。体当たりするしかない。

この日のテキストとして新たに用意したのは、不登校をテーマにした著書から引用・抜粋したもの。40数名ひとり一人に少しでもいいから声を出してもらい、腹式発声の効用を説く。普段は大声を出している先生方だが、この日はそうはいかない。教師といえども俳優ではないのだから、緊張から声が細くなってしまう。

「ロックの『ア』→「ロックをはずした『ア』→「子音のロング」→「子音の喋りスピード」と、日頃、羽鳥塾で飛び交うボキャブラリーが先生方に向けて発せられる。もちろん笑いも必要だから、軽口を叩きながら和やかにワークショップを進ませる。

「歩きながらの発声」、「ジョギングでの発声」等々も羽鳥塾ではお馴染みのものだ。「拝み倒し」と呼ぶお腹の裏の自然な膨らみも、実際に私の腰に触ってもらい、体感してもらった。

つまり、普通は半年ほどかける羽鳥塾の基本発声を、この3時間に満たないワークショップでダイジェスト版として体験してもらったわけだ。

「その話し方では怒気は届くが、肝心の先生の意思・思いは伝わってこないのではありませんか」、「先生にそのつもりはなくても、権威越しに押さえつけようという内面の無意識が生徒に見透かされているような気がします」等々、私も随分勝手な感想をお伝えした。ご立腹された方もきっといらしただろう。

最後の40分間は質疑応答。様々なご質問、ご相談を受け、どれも興味深かった。
その中の一つ、男性教師のS先生が打ち明けられた悩みをご紹介する。

「壇上から指示を出しても、生徒がなかなか私の言うことを聞いてくれない。騒いだままなんです」。1分ほど話し続けたであろうその切々と訴える言葉は会場中に響き渡った。もちろん声量は充分。聞いている教師の方々にも覚えのあることであろう。皆、水を打ったように静まりかえっている。

「ではこちらに来て、実際に教室でやっているように、生徒に語りかけて下さい」。

私の促しに応じて前に出てくると、S先生は私の横で、普段実践していることを始める。

「みんな、静かにして!これから~~します。云々カンヌン~」。


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